眼瞼下垂症手術の体験記 その②です
手術の準備
紹介状を持って、大きな病院の【形成外科】を受診しました。
てっきり、眼科だと思ってたのですが、違うんですね。
ちなみに、形成外科とは、主に身体の表面が見目の良くない状態になったのを改善・治療する外科ということです。
(整形外科は主に身体の運動に関する、骨・関節・靭帯などに関する治療を行う外科)
視野などの検査や、血液検査を行い、手術日・手術方法を決定します。
私は、片目ずつ2回に分けて、「眼瞼挙筋前転術」を受けることになりました。
眼瞼挙筋前転術(がんけんきょきんぜんてんじゅつ)
ゆるんだり伸びたりして、
瞼板(まぶたの縁の裏側にある少し硬い部分)から離れてしまった
挙筋腱膜(まぶたを持ち上げる筋肉である眼瞼挙筋と瞼板をつなぐ組織)を
元の位置に縫い付ける方法です。
二重まぶたのしわに沿って、皮膚を切開して行います。
ちなみに、美容整形で一重を二重まぶたにする手術も、同じ要領だそうです。
その場合は、健康保険は適用されません。
健康保険の適用条件
①健康保険が使える医療施設で治療すること
②日常生活に支障をきたしていると判断されること
ただし、保険を適用するかどうかは、医師の判断にゆだねられます。
私は、瞳孔にかかるほどまぶたが下がっていたので、要手術とされました。
③腱膜性眼瞼下垂と診断されること
腱膜性なのかどうか、見た目から判断するのは難しいそうです。
額の深いシワ・目の上のくぼみ・肩こりや頭痛の併発、などの症状を元に、総合的に判断されます。
④最大のポイントは、機能改善の必要があるかどうか
目を大きく見せたいといった、美容目的の場合には、保険は適用されません。
仕上りの美しさを重視したい場合は、保険適用外で美容外科での施術となります。
私の場合、全てクリアしたので健康保険が適用されることになり、医療保険の手術給付金もおりることになって、ひと安心です。
手術当日の様子
手術後はしばらく控えることになるため、前日のお風呂と洗髪を指示されます。
私は片目ずつの手術だったので、朝一番、一人で病院へ。
(両方の場合は、一泊入院だそうです)
当日の朝は水のみOKで、絶食です。
普段飲んでいる血圧などの薬は、原則飲むことができます。
手術後に備えて、サングラスを持ってきた方が良い、と言われました。
化粧・マニキュア・コンタクトはつけていきません。
到着すると、しばらく控え室で待機。
看護師さんから、手術後の注意をレクチャーされます。
長い髪はゴムでまとめます。
入れ歯・指輪・時計などの金属類を外します。
その後手術着に着替え、手術室へ。
手術台に登ると、万一に備えて、静脈のルート確保。
顔だけ出して、手術布をかけられます。
まぶた周辺に何箇所か麻酔注射を打ちます。
キシロカインを塗ってもらえなかったので、これが1番痛かった。
(痛みに弱い人は、あらかじめお願いしてみた方が良いかも)
そのあとは、なんかよくわからないけど、チョキチョキ・ツンツン・・・
「はいおわりですよ」
「点滴外しますね。ゆっくり手術台から降りて下さい」
控室に戻り、手術着から自分の服に着替えます。
(前明きの服の方が、顔に触らないので着替えやすいです)
手術室に入ってからは、30分くらいで終了。
その後、処方箋を出してお薬を頂き、お会計を済ませて、タクシーで自宅へ帰りました。
まぶたの上にはガーゼが貼られ、サングラスもかけていたので、一人では電車に乗るのは無理だったと思います。
帰宅後は、頂いた抗生物質と痛み止めを飲んで、おとなしく横になっていました。
痛み止めはその後、2回ほど服用しました。
手術当日は、入浴・シャワーは禁止です。
ガーゼは、取れたらそのままで良いと言われていました。
次の日には取れてしまったので、家の中でもサングラスをかけて保護していました。
看護婦さんからは、
「サングラスや帽子をつけて、紫外線はできるだけ避けてください。傷跡が汚くなることがあります」
と言われていました。
顔の傷跡をのこさないために
①紫外線を避ける
傷の部分の皮膚は薄く敏感になっています。
そのため、紫外線に当たると、シミや色素沈着が起こりやすい状態です。
顔の場合は、衣服に守られていないので、紫外線対策をしっかり行う必要があります。
②新陳代謝を高める
皮膚のターンオーバーのサイクルを良好に保つことが大切です。
・栄養バランスのとれた食事
・良質な睡眠
・ストレスを溜め込まない
などに気をつけて、組織の再生修復を促す成長ホルモンの分泌が活発になるよう、生活習慣を正します。
次回は、手術後の経過について書きます。