グランマのエンディングノート
新聞をよく読む人だったので、「エンディングノート」の存在を知っていたらしい。
そして、「延命措置をしないでほしい」といつも言っていた。
「延命措置」の内容もわかっていたようだ。
大学ノートに自分なりにまとめてあった。
最初のページに
ー どうぞ、自然に逝かせてください。
無理な延命はしないでください。
〇〇(バァバの名前)に苦労をかけたくありません。
お願いいたします。
と書かれてあった。
その後に、自分が亡くなった時に知らせて欲しい人の連絡先。
形見分けについて。
私と孫であるママ・ママの弟に対してのメッセージ。
みんな仲良くしてください。
いつも気にかけてありがとう。
といった意味の言葉、
主治医への感謝が綴られていた。
葬儀の手配についても事細かに指示し、遺影に使って欲しい写真まで貼ってある。
このノートは、老人ホームに行く時にも一緒に持っていった。
リビングウィルについて
ー 以下は上記サイトより抜粋・引用
リビングウィルとは
リビングウィル(Living wil)とは、「生前の意思」という意味の英語の音訳。
そろそろ人生の黄昏を迎える人々が、元気なうちに延命措置などに対しての意思を記しておくもののこと。
【終末期医療における事前指示書】とも呼ばれる。
家族や医師や看護師など、周囲の人たちに自分の意思を伝えること、伝わることが大切。
ただし、現在の日本国内において、リビングウィルに法的効力はない。
リビングウィルの必要性
厚生労働省による「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」の中では、
「本人による意思決定を基本とした上で、人生の最終段階における医療・ケアを進めることが最も重要な原則である」
と記されている通り、
延命治療を望むか望まないかは、本人の意思に委ねるべきもの、とされている。
すなわち、自らの意思で「尊厳死」ー 本人の尊厳を保ったまま死を迎えることを示し、
延命効果がそれほど望めない上に、苦痛を強くともなう治療を差し控えること、
を宣言するものである。
実際の医療や介護の現場では、認知症や救急搬送などで自分自身の意思を医師に伝えられない場面が多々ある。
延命治療や投薬などについての重大な判断を、家族や介護者などの第三者では負いきれない場面も出てくる。
そうした時リビングウィルがあることで、
自分自身が希望する医療を受けられ
周囲の人たちは、治療方針の判断に悩み罪悪感や後悔にさいなまれることなく、安らかな気持ちでお別れを受け入れることができる
リビングウィルは自分自身のためであり、周囲の人の負担を軽減するものである。
グランマのリビングウィル
有料老人ホームに入所し落ち着いた頃、治療方針を決めておく必要がある、という事になり私がホームに出向いた。
そこで、私・ホームの責任者・看護師・ケアマネが同席して、リビングウィルが作成された。
あらかじめ用意された書類に私がチェックを入れ、署名捺印をして、ホームと私の両方で保管することとなった。
以下は、書類の実物
以下に、日付けと、グランマ・私の署名捺印。
以下に、日付けと、グランマ・私の署名捺印。
「自然にお父さんの所に行かせてぇね」
「あんたに苦労かけたくないけぇね」
といつも言っている。
グランマの意思を尊重してリビングウィルを作成した事、親孝行できたと思っている。
きょうの種 
・リビングウィルを書くことは、自分自身のため、そして家族のためです。
・家族でよく話し合い、みんなが納得できる形で残しましょう。
・リビングウィルには、法的効力はありません。
May this small seed sproud in your field.
See you.